Diarkis Field: 大規模リアルタイム通信を支える空間認識モジュール

Diarkis Field モジュールは、分散型アーキテクチャ上で動作する空間認識システムであり、ユーザーの位置情報に基づいて通信対象を自動的に選定し、効率的なデータ同期を実現します。
Diarkis Field の仕組み
Field モジュールは、仮想空間を「grid」と呼ばれる区画に分割し、各 grid をクラスタ内のサーバーが担当します。ユーザーは自身の座標情報をサーバーに送信し、Field モジュールはその情報をもとに「fieldOfVisionSize」で定義された視野内の他ユーザーを特定します。この視野内にいるユーザー間でのみデータ同期が行われ、不要な通信を削減します。(Zenn, docs.diarkis.io)
また、ユーザーが異なる grid に移動した場合でも、Field モジュールは自動的に再接続を行い、シームレスな通信を維持します。
自動的なパケットカリングとスケーラビリティ
Field モジュールは、ユーザーの視野内にいる他ユーザーとのみデータを同期することで、ネットワーク負荷を最小限に抑えます。この自動的なパケットカリングにより、開発者は複雑なロジックを実装することなく、大規模なユーザー間通信を効率的に管理できます。
さらに、Diarkis の分散型アーキテクチャは、サーバーの追加や削除に応じて grid の数とサイズを動的に調整し、水平スケーリングを実現します。これにより、システム全体のパフォーマンスを維持しながら、ユーザー数の増減に柔軟に対応できます。
ゲームおよび非ゲーム分野での活用例
ゲーム分野:
- オープンワールドゲームにおけるプレイヤーの位置同期
- MMORPG における近接チャットやエモートの表示
- バトルロイヤルゲームでの敵プレイヤーの視認範囲管理
非ゲーム分野:
- スマートシティにおける人流データのリアルタイム可視化
- 大規模な訓練シミュレーションでの参加者間の位置同期
- 工場内のロボットやセンサーの位置情報管理
まとめ
Diarkis Field モジュールは、ユーザーの位置情報に基づいた効率的な通信管理を可能にし、大規模なリアルタイムアプリケーションの開発を支援します。自動的なパケットカリングと水平スケーラビリティにより、開発者は複雑なロジックを実装することなく、高性能なシステムを構築できます。
詳しくは、公式ドキュメントをご参照ください: Diarkis Field モジュール